ビートルズの名曲のタイトルでもある「Let it be」。日本語では、「あるがままに」「なすがままに」と訳されている。日本では、なんとなく雰囲気のよいニュアンスで浸透しているが、でもアメリカでは普通の使い方ははちょっと違っている。
この「あるがままに」「なすがままに」も、裏を返せば、「何もするな」「邪魔するな」「放っておけ」、そして「寝た子を起こすな」という意味。今はもっぱら次のように使っている。たとえば、

人をこてんぱんにやっつけた時にこれ以上やるなという場合。そのままにしておけ。
Let him be.  He’s had enough.

亡命に大使館に駆け込んだ人が警察に連行されているのを見て、手を出さないほうが無難と判断した大使館の人。面倒を起こすな。
We don’t want to get the embassy involved.  Just let it be.

政府官僚や警察の不祥事のオンパレード。それを暴こうとした善良なる国民が逮捕された。事勿れ主義が慢性ガンのように蔓延るなかで、真実は葬られ、人の噂と同じように75日で忘れ去られる。触らぬ守(神)に祟りなしだ。そのまま首を突っ込まなきゃいいものを...
He shouldn't stick his nose where it doesn't belong.
He should have just let things be.

 (注:“守”は“かみ”と読んで、昔の役所の長官)

A:What do you think the real reason is?
  何が本当の問題だと思う?
B:I don’t know.  But I don’t want to go over it again.  Let’s just let it be.
  私には分からない。でもあんまり蒸し返したくないの。そのままにしておきましょう。

コショー
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