日本人にとってややっこしい動詞のひとつにhaveというのがある。最初にこの動詞のhaveを覚えるときは、haveを「持つ」という意味だけを教わり、もっと基本的な幅広い意味合いを教わらないからだ。
その様々の用法については機会を見てゆっくり説明行くことにして、今回は、特に難しいと思わないが、てこずる人が多いようなので、助動詞で使うときの完了形のHaveについてちょっと説明したい。
まず、その用法を簡単に見てみよう。
1.[完了]
I have finished my homework. → 宿題を終えた。
2.[結果]
I have lost my wallet. → 財布をなくした。
3.[経験]
I have been there before. → あそこに行ったことがある。
4.[継続]
I have lived here for three years. → ここに三年住んでいる。→ここに住んで三年になる。
このhaveは何百年も前から英語に、(habenという形で)ドイツ語から入ってきたようだが、今でもドイツ語に似た使い方があり、比較するとおもしろいことが分かる。例えば、1.と2.の「完了」と「結果」はドイツ語では話し言葉によく使うが、新聞などの文章には普通、過去形だけを使う傾向がある。そして、なんと英語にも似た傾向がある!
つまり、
1.[完了]
I have finished my homework. → I finished my homework. → 宿題を終えた。
2.[結果]
I have lost my wallet. → I lost my wallet. → 財布をなくした。
但し、これなら楽勝だ!と決めつける前に、3.と4.の使い方はやはり覚えるしかない。
でも、手を挙げて匙を投げる前に、ちょっと考えてみて下さい。日本語にだって、外国人にとって、戸惑う言い方もあるだろう。
例えば、日本に来てからよく聞かれたことに、“どのぐらい居るの”というのがある。それは、“日本にてどのぐらい居るの”(何日・何ヶ月・何年とか)と
“いつまで居るの”(滞在期間)のどっちを尋ねているのか分からなかったからだ。その点、英語のほうははっきりしている。
[継続] はまだ続いている状態を表すから、
I have lived here for three years. → ここに三年住んでいる。→ここに住んで三年になる。
というと、まだここに住んでいることになる。
[過去] I lived there for three years. → あそこに三年住んでいた。
といえば、もはやそこには住んでいないことになる。
最後に、冒頭の言い回し“I’ve had it (I have had it!)”ですが、これは“もうたくさんだ”とこれ以上はいやだ、我慢ならないような場合に使う。この慣用的な言い方を間違えて言うと、意味が全く変わってしまう。
I have had it! (もうたくさんだ!)
I had it. (持っていた。{けど、いまはもうない}など
因みに、何に対して、もうたくさんだ、と思っているかを言い表すときは、“with”を添えて、次のようにする:
I’ve had it with {you}.
{this job}.
{him}.
{her}.
コショー